魚市場ブログ
仲卸さんに教わった!マイワシの鮮度を見抜く5つのコツ
市場でマイワシを見ていて、ふと気づくことがあります。背中が青くてピカピカのものもあれば、黒っぽく見えるものもある。これって何が違うのか気になって、仲卸さんに聞いてみたんです。
教えてもらったところによると、この色の違いには鮮度が関係しているとのこと。マイワシは水揚げ直後だと背中が青緑色でキラキラと光り、見る角度によって色が変わって見えるんだそうです。これは「グアニン」という反射性の色素が関係していて、光の当たり方で印象が変わる、いわば自然のサングラスみたいな仕組み。鮮度が高い証拠でもあります。
一方で、時間が経つとその光沢が失われ、背中が黒っぽく見えるようになります。ただし、だからといって「黒い=ダメ」というわけではないというのも、プロの方ならではの視点でした。
実際、刺身などにするなら鮮度の高い青っぽいマイワシが向いていますが、煮付けや甘露煮、つみれなどの加熱調理には、少し鮮度が落ちた黒っぽい個体でもまったく問題なし。むしろ「加工向き」として重宝されているそうです。調理方法によっては、多少鮮度が落ちたほうが味が染みて美味しいこともあるそうですね!!
見比べるとわかりやすいですね!!
ちなみにマイワシの鮮度は落ちやすく、水揚げから6時間~12時間くらいで急激に劣化が進みます。特に夏場や冷やしが甘いと、数時間でも違いが出るとのこと。だから市場では「朝どれ即売」が基本。青魚は命が短いからこそ、見極めが大事なんですね。
仲卸さん曰く、色だけではなく以下の目利きのポイントがあるとのこと!!
これはマイワシに限らず、ほとんどの魚に共通する見分け方でもあります。
目
・黒目がくっきりして透明感があるものが新鮮
・白く濁っていたり、へこんでいるものは鮮度が落ちている
体のハリ
・弾力があり、持ったときにしっかりしているものが良い
・ぐにゃっとしているものは劣化している可能性が高い
鱗の状態
・鱗がしっかり付いていて、剥がれにくいものが新鮮
・鱗がはがれやすく、表面がざらついているものは注意
腹の状態
・腹がきれいに閉じているものが新鮮
・腹が破れていたり、ゆるんでいるものは傷みが進んでいる
匂い
・ほとんど匂いがせず、海水のようなにおいがするものが良い
・生臭い、酸っぱい、金属っぽい匂いがするものは避ける
こうした点を総合的に見ることで、見た目や色だけではわからない「本当の鮮度」を見抜けるようになるそうです。