魚市場ブログ
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仲卸さんに教わった!マイワシの鮮度を見抜く5つのコツ
2025年04月15日
市場でマイワシを見ていて、ふと気づくことがあります。背中が青くてピカピカのものもあれば、黒っぽく見えるものもある。これって何が違うのか気になって、仲卸さんに聞いてみたんです。 教えてもらったところによると、この色の違いには鮮度が関係しているとのこと。マイワシは水揚げ直後だと背中が青緑色でキラキラと光り、見る角度によって色が変わって見えるんだそうです。これは「グアニン」という反射性の色素が関係していて、光の当たり方で印象が変わる、いわば自然のサングラスみたいな仕組み。鮮度が高い証拠でもあります。 一方で、時間が経つとその光沢が失われ、背中が黒っぽく見えるようになります。ただし、だからといって「黒…
宮城県塩竈市から、ブドウエビ(ヒゴロモエビ)
2025年04月11日
宮城県塩竈市から、めちゃくちゃ珍しい「ブドウエビ(ヒゴロモエビ)」が入荷してました! 水揚げしたばかりの時は鮮やかな赤色なんだけど、時間が経つと、まるで巨峰みたいな深い紫色になるんです。 だから「ブドウエビ」って呼ばれてます。 このブドウエビ、実はめちゃめちゃ希少!4月が産卵期で、一度に産む卵の数はわずか200粒ほど。 しかも卵を2年も大事に抱えるから、市場に出回る量はほんのわずか。まさに幻のエビ! 主な産地は北海道の羅臼や青森など北の方が多いけど、宮城県塩竈市でも貴重なブドウエビが水揚げされています。 漁期は主に7月から9月上旬ですが、今回は特別に立派な個体が入荷してましたよ!! 食べ方は断…
小坪から春の味覚、アオリイカ
2025年04月10日
神奈川県逗子市・小坪から、今朝追っかけでアオリイカが入荷しました! アオリイカの旬は、春(4月〜6月)と秋(9月〜11月)。とくに今の時期は産卵のために沿岸へ寄ってくる 大型の親イカが多く、水揚げ量も増えてきます。 小坪といえば、逗子市で唯一の漁港を持つ、自然豊かな漁師町。アオリイカはここで大切に漁獲され、すぐに市場に届けられます。 ぷりっとした食感に上品な甘み、そして透き通るような美しさ。まさに「イカの王様」と呼ばれるにふさわしい一品です。 さらに、小坪ではアオリイカの資源を守るために、地元の漁師さんやダイバー、小学生たちが協力して海に産卵床を設置する取り組みも続けています。 2024年には…
北海道から極上の珍魚!「ボウズキンポ」
2025年03月28日
北海道から、なんとも珍しい魚「ボウズキンポ」がいました!! 5キロくらいありましたね~ 市場ではめったに見かけない希少な魚で、見る人の目を引く独特な姿をしています。名前の由来は、つるんとした頭と金色がかった美しい体色から「坊主」+「金宝」と言われていますが、その真偽は定かではありません。それでも、その神秘的な姿と味わいから、まさに“深海の隠れた宝物”といえる存在ですね! 見た目とは裏腹に、味は非常に上品。白身はふっくらとしていて脂がのっており、皮にはゼラチン質がたっぷり。鍋にすればスープが濃厚になり、 塩焼きや唐揚げにしても旨みが際立ちます。クセがなく、それでいて口の中にじんわりと広がるコクは…
関東の職人技と長包丁で捌く鮪解体の魅力
2025年03月18日
日本の食文化に欠かせない鮪、その解体には熟練の技が必要であり、特に関東では長包丁(マグロ包丁) を使った職人技が今も受け継がれています。 市場で働く仲卸さんによると、長包丁を使うことで身を傷めずに美しく捌けるとのこと。特に大型の鮪を扱う関東では、この包丁が欠かせないといいます。長包丁は刃渡り80cm~150cmに及ぶ特殊な包丁で、短い包丁では難しい一気に滑らせるように切る技術を実現できます。短い包丁だと何度も切らないといけないが、長包丁なら一度で仕上げられる。その分、魚に余計なストレスをかけずに済むそうです。 マグロの解体はまず頭を落とすところから始まります。 市場に並ぶマグロはすでに内臓とエ…
生きた甘えび
2025年03月03日
横浜中央卸売市場に、富山県から 「生きた甘えび」 が入荷しました。これは 非常に珍しいんですよ!! 箱を開けた瞬間、驚きの光景 発泡スチロールの箱を開けた瞬間、甘えびが 飛び跳ねるほど活きがよかった そうです。 私が見たときには少し弱っていましたが、それでも かすかに動いている 状態でした。市場では通常、冷凍またはチルドの甘えびが流通するため、生きたままの甘えびを見るのは本当に貴重です。 IMG_0845 こんなに綺麗なんですね 特に驚いたのは その色の美しさ でした。甘えびはもともと鮮やかな赤色をしていますが、生きた状態ではさらに鮮明で、まるで宝石のように輝いていました。 その鮮やかさに感動…
オシャレコショウダイ
2025年02月28日
今朝の市場で、見慣れない魚を見かけました。名前を聞いてみると「オシャレコショウダイ」という魚とのこと。初めて耳にする名前だったので、気になって調べてみました。 ■ オシャレコショウダイとは? オシャレコショウダイは、スズキ目イサキ科に属する魚で、日本では 八丈島、小笠原諸島、紀伊半島から九州、沖縄 などで見られるそうです。海外では 紅海や南アフリカ、ニューギニア周辺の西太平洋 にまで生息しているとか。 特に 幼魚の頃は黒と白の縞模様で、大人になると茶色い斑点模様へと変化 するのが特徴。幼魚の姿はまるでクネクネと泳ぐクラウンフィッシュのようで、水族館で飼育されることもあるらしいです。 ■ 気にな…
輸入牡蠣の可能性
2025年02月14日
最近、 アイルランド産の牡蠣が5年ぶりに輸入再開 されたというニュース。 業界新聞を読んでいたら、横浜市中央卸売市場の仲卸「日本石花」さんがこの輸入に大きく関わっている とのことで、これは気になる! 日本石花さんは、もともと 生鮮殻付き牡蠣の輸出をメイン にしていた会社ですが、2024年10月から本格的に輸入事業もスタート しました。 しかも、アイルランド産だけでなく カナダ・オーストラリア産の牡蠣 も取り扱いを予定しているとのこと。 (アイルランド産牡蠣) では、なぜ海外産の牡蠣を日本に輸入しようとしているのか? その理由は 訪日外国人向けの需要 です。 東南アジアのオイスターバーでは 欧米…
コバンザメの驚きの生態
2025年02月06日
バンザメって何者? 名前の由来 コバンザメの名前は、頭にある吸盤の形が江戸時代の貨幣「小判」に似ていることに由来しています。この吸盤を使って他の生物にくっつく習性が特徴的であり、その姿から「コバンザメ」と呼ばれるようになりました。 コバンザメ (Echeneis naucrates) は、サメやウミガメ、大型魚にくっついて生活する不思議な魚。その特徴は、頭にある吸盤。実はこれ、元々背びれが進化したものなのです! コバンザメは「水流を利用して吸着」し、他の動物にくっついて移動のエネルギーを節約することができます。 何のためにくっつくの? コバンザメが他の生物に吸着するのには、少なくとも三つのメリ…
仲卸さんから頂いたエビスダイを食べてみました
2025年02月04日
今朝、市場の仲卸さんから「これ、食べてみなよ!」とエビスダイをいただきました。真っ赤で大きな目を持ち、見た目はキンメダイにも似ていますが、実は別の種類なのだそう。エビスダイはうろこや骨が硬いので、今回は仲卸さんにお願いして捌いてもらいました。ありがたい! エビスダイってどんな魚? キントキダイ科に属する深海魚の一種。 一見キンメダイのような鮮やかな赤色の体が特徴。 身は白身で、皮目に脂がのりやすいと言われています。 深海魚というと身が柔らかいイメージですが、エビスダイは程よい弾力もあって、食感が楽しい魚なんです。 捌き方のポイント 仲卸さんに手際よく捌いてもらったので、そのときに教わったポイン…